ペットも家族の一員に

写真

昨今の賃貸マンションの付加価値でもっとも代表的なものが、「ペット可」住宅ではないでしょうか?一○年ほど前までは、戸建以外の賃貸住宅でペットを飼育することなどはまったく考えられませんでした。小鳥や熱帯魚などの小動物なら許可されてもアパート・マンションでは犬猫の類のペットは飼育禁止でした。それが日本の常識でした。犬や猫を飼いたいのなら自分で一戸建てを購入してから考える。これが当然の了解事項でした。そして、分譲や賃貸を問わず集合住宅である限りは、ペットは飼えないものと決まっていました。ところが、昨今の賃貸住宅は借り手市場です。これは分譲住宅も同様ですが、お客様の要望を最大限に取り入れなければ、経営が成り立たない時代に突入しました。それと同時にペットに対する考え方も変化してきました。飼育している人にとっては、まさに家族同然です。共に寝起きして飼い主と同じように食事をし、人間と同じように衣服を身に着ける。そんなペットが主流になってきました。また少子高齢化も反映されています。子育てを終えた老夫婦や子供のいない夫婦。あるいは独身女性などを中心にペットがいない生活など考えられなくなってしまったペット愛好家が激増しました。さらに小型の室内犬の普及です。以前なら猫は家の中。犬は外で飼うものと区別されていました。が、最近はミニチュアダックスフンドやポメラニアンなど室内で飼育するのにちょうどよい大きさの犬がかなり増えました。

写真

ペットショップなどで販売されているものも室内犬が主流となりました。ここまでペットを取り巻く環境が変化してくれば、入居者も簡単にはあきらめないようになりました。なんとかして集合住宅でもペットを飼育できる物件はないかと、不動産屋さんに訴える方が後を絶たないようになりました。このような背景によって、まずは分譲住宅からペット適応型のマンションが生まれ、最近では賃貸住宅でも増えてきています。エントランスにペットの洗い場が設置されたり、内壁がペットによって傷つけられてもリフォームが容易なクロスを使用したり、マンション内の清掃を強化するなど、ペット飼育に便利なように配慮が行き届いています。そのような物件は居住者のほとんどがペットを飼っているため、お互いの気持ちが良く分かるので、苦情なども少ないそうです。また、居住者同士がペット愛好家という共通の趣味があるということにもなります。特に犬などは散歩に連れ出す際に、居住者同士がお互いを意識し合うことにもなります。そこからペットが同一種類ということで、飼育方法を教えるなどペットが取り持つ縁で居住者同士のコミュニケーションが生まれるようです。居住者同士が密なコミュニケーションが構築されれば、その分セキュリティ面の向上にもつながっていきます。ペット適合型に改築するのもそれほど費用がかかるものではありません。もちろん万全を期するとなると高額になりますが、苦情が出ない程度を目指せばよいでしょう。家族の一員であるペットと同居でき、居住者同士も会話が弾み、セキュリティも安心となるので、「ペット可」物件は今後ますます人気を増していくことでしょう。